2024年の大統領選に向けて、カマラ・ハリスがほとんどの全米世論調査でドナルド・トランプを僅差で引き離している。NPR/PBS/マリスト・カレッジの世論調査では、トランプ氏が46%で、カマラ氏はわずか1%差で追い上げている。一方、ロイター/イプソスの世論調査では、トランプ氏の42%に対し、カマラ氏は44%とリードしている。
暗号コミュニティのダイナミクス
暗号通貨を使った予測プラットフォームであるPolymarketでは、トランプ氏が63%の勝率でリードしているのに対し、カマラ氏は33%にとどまっている。暗号コミュニティにおけるこの乖離は、より広範な世論調査の傾向を考えると注目に値する。
2024年選挙予想 出典:日本経済新聞ポリマーケット
ハリスの暗号スタンス
カマラ・ハリスは、暗号通貨に対するスタンスをあまり声高に語ってこなかった。特に、彼女のアドバイザーが暗号擁護者のマーク・キューバンに相談していることから、彼女は前任者のジョー・バイデンよりも暗号にオープンなのではないかと憶測されている。
キューバンは、カマラがバイデンよりも暗号通貨や人工知能に対してオープンであると考えている。さらに、カマラ氏のチームが暗号業界に関与しているという噂もあり、暗号通貨に対する民主党の見解が変化する可能性を示している。
チャンスを逃す
カマラ氏は、ナッシュビルで開催されるBitcoin 2024カンファレンスに出席しないことを発表し、暗号コミュニティと直接関わり、自身の立場を明らかにする重要なチャンスを逃した。
トランプ大統領の暗号政策
一方、ドナルド・トランプは暗号コミュニティを受け入れ、自らを "暗号大統領 "と呼んでいる。彼は、Bitcoin、Ether、Dogecoin、Solanaを含む様々な暗号通貨で選挙資金の寄付を受け付けている。トランプ氏はBitcoin 2024で講演を予定しており、そこで暗号政策の概要を説明すると見られている。
トランプ支持の業界
キャシー・ウッド、マイケル・セイラー、ウィンクルボス家の双子、エドワード・スノーデンといった暗号業界の著名人がトランプを支持し、彼の選挙キャンペーンに数百万ドルを寄付している。
民主党の暗号ポジションの変化
歴史的に民主党は暗号通貨をあまり支持してこなかったが、このスタンスは進化している。最近、民主党はSEC規則SAB121の廃止を支持し、超党派の「21世紀のための金融・技術革新法(FIT21)」を推進した。
ナンシー・ペロシやアダム・シフといった影響力のある民主党議員は法案に賛成票を投じており、議会における暗号法への超党派的支持へのシフトを示している。
結論
2024年の選挙が近づくにつれ、暗号通貨に関するカマラ・ハリスとドナルド・トランプの対照的な立場が、それぞれの支持基盤を形成しつつある。ハリス氏が慎重な姿勢を崩さない一方で、トランプ氏の積極的な姿勢と業界からの支持は、政治キャンペーンにおける暗号通貨の重要性の高まりを浮き彫りにしている。